鳥たちよ、自由に羽ばたいてゆけ

私たちもいつか羽ばたけると信じて

アメノオト

薄暗くなる空の下で

早歩きになる人達を眺めてた

こちらを見上げては

あからさまに嫌な顔をしてくる

背広を着た後ろ姿

 

数え切れない中の一つでしかない

そんな僕達は

皆、似たような顔をしているんだって

誰かが鼻で笑った

 

見分けなんてつけられやしないね

きっと特別な存在になんてなれないな

そうして諦めていくしか無かったんだ

 

嫌われるのにも慣れてしまった

ただ生きているだけの日々の中

淡々と作業をこなしていくだけ

寂しくなんて無いよ

僕の鼓動は誰にも聞こえない

 

空の色が映し出される水溜まりは

きっと何色にだってなれるんだって

そう思っていたんだよ

簡単に忘れ去られていく事を知って

僕は黒に染まってしまった

 

同じもので溢れてる灰色の世界で

誰かを笑わせることも出来ずに生きてる

 

愛されたくてもがき続けて

それでも皆、避けて行ってしまう

独りでは生きていけないのに

僕の鼓動に誰か気付いて

 

嫌われるのに慣れた振りして

今日も哀しみを降らしている

寂しくないなんて本当は嘘だ

僕の鼓動は誰にも聴こえないのかなぁ・・・